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第31回日本受精着床学会総会・学術講演会
会長 
セント・ルカ産婦人科 院長 宇津宮隆史
宇津宮隆史院長
 
 このたびは、第31回日本受精着床学会総会・学術講演会を当地大分県別府市にて開催させていただきますことを誠に光栄に存じます。
 生殖医療は、1978年の体外受精、1992年顕微授精の成功という、画期的な出来事によって急速に進歩してきました。そして今、直面しているのは、それらの革命的技術に継ぐ次世代知見が非常にみえにくいということ、そして、それらの技術で生まれた子どもたちの健康度、幸福度の考察が不十分であることの2点にあると思います。この分野には分子生物学的手法を駆使しても解決しない問題点が多く存在しているようです。そこで、この学会では、「これからの生殖医療 −生まれてくるこどものために−」をメインテーマとしました。
 急速な進歩を遂げた生殖医療の結果、日本でも累計27万人、世界では400万人以上という膨大な数の子供たちがARTにより授かり生を受けています。しかし、現在のこの技術を持ってしても、子どもをあきらめざるを得なかった方たちが存在することを思うと、われわれの知識と技術が、まだまだ不足しているのを感じます。
さらに、この治療で生まれた子どもたちが本当に健康で幸せな人生を送っているのかという、もっとも重要な検証もなされなければなりません。
 これらの点を念頭に置いて、大分大学医学部産婦人科 楢原 久司 教授、同 河野 康志 准教授、宮川 勇生 大分大学名誉教授をサイエンティフィック・アドバイザーにお迎えし、プログラムを構築しました。
 九州、大分・別府という素晴らしいリゾート地に海と山、サルの高崎山とセイウチの腹筋運動で有名なうみたまご(水族館)、そして、関アジ・関サバや臼杵ふぐに代表される、大分の美味しい海の幸・山の幸をご堪能いただき、更に少し足を延ばせば国内でも有数の古の宗教施設が散在する国東半島、全国の神社の総元締めである宇佐神宮、近年人気の湯布院、黒川温泉、地平線が望めそうな広大な国立公園には九重連山、阿蘇山なども範囲に入り、さらに、どの観光地に向かっても様々な泉質の温泉を楽しむことができます。
 今回は、猛暑の九州での開催ということで、当講演会でもクール・ビズを取り入れて、参加者の皆様、ご講演、座長をお引き受けくださいました先生方を含め、役職に関係なく参加者全員でノーネクタイでのご参加をお願いしたいと考えております。どうぞ、気軽な服装で、最新の医学と世界一の種類と効能を誇る温泉をお楽しみいただきたいと計画を練っております。
 日々、激務をこなしていらっしゃる先生方を大分の食の幸、心の幸を楽しみながら、最新技術を学べる事を願ってやみません。どうぞ、大分・別府を楽しみにおいでください。
2013年(平成25年)1月吉日